なぜ、この湘南の地に世界的にも希有な懸垂型モノレールが建設されたのか。当時の貴重な写真や映像と共に、地域の歴史やモノレール建設の過程を克明に記す楽しい読み物です。
結局、京急道路は私道であるという解釈が一応容認されたので、そのまま運輸省のみで話を進めてしまっても差し支えなかったはずなのであるが、運輸省は「建設省がモノレール建設に原則として反対ではない旨の了解を事前に取っておきたい」との慎重な姿勢を示した。…
2021.03.29
さて、前述したように、湘南モノレール発起人代表が、運輸大臣宛に鉄道敷設免許申請書を提出したのは1964年9月11日付であるが、免許交付までには、その後、ずいぶんと時間がかかった。…
2021.03.26
ここで、やや本題から話が逸れるが、我が国で「モノレール」という言葉はいつ頃から使われるようになったのかについて触れておきたい。…
2021.03.24
本来であれば極めて難しいはずの京急電鉄との交渉が、このようにスムーズに進んだ理由について、村岡常務は『設営の記録』に、「(当時は)佐藤氏が京浜急行に革新的な気持ちで乗り込んできた当初の時期であったことが大きい。…
2021.03.22
京急電鉄に新会社(湘南モノレール(株))の経営主体になってもらうのは無理としても、少なくとも新会社の経営に参加してもらわなければならない。…
2021.03.19
鉄道敷設免許申請に当たり、競争路線となる江ノ島電鉄および、その親会社である小田急電鉄に話を通したところ、小田急電鉄専務の渋谷氏(当時)は、「小田急としては、モノレール建設はそれだけ遊覧客を多く誘致するものだから大いに歓迎しさえすれ、拒否すべき理由はない」との意向を示されたという。…
2021.03.17
さて、本格的な都市交通として、東京モノレールがデビューを果たすと、日本エアウェイ陣営には、東京モノレールとの比較になりうる本格的な懸垂型モノレール路線の建設を一刻も早く成し遂げなければならないという焦りが生じる。…
2021.03.15
このようにモノレール技術が、にわかに百花繚乱(りょうらん)とも言える状況となると、当然のことながら各陣営間での客引き合戦が始まった。…
2021.03.12
上野懸垂線は、ヴッパータールのランゲン式をモデルとしつつ、騒音低減の観点からゴムタイヤを採用するなどの改良を加えたもので、一般に上野式と呼ばれる。…
2021.03.10
モノレールの営業線で現存する最古の路線は、1901年3月に営業開始したドイツのヴッパータール空中鉄道であり、ドイツ人技師のカール・オイゲン・ランゲンが開発した鋼鉄レール・鋼鉄車輪の懸垂型モノレールの技術(ランゲン式)を採用している。…
2021.03.03
プロローグにも記したように、湘南モノレールは、今から50年前の1970年3月7日に大船駅―西鎌倉駅間で部分開業を果たし、その翌年の1971年7月2日に湘南江の島駅までの全線が開通した。…
2021.03.01

森川天喜
フリージャーナリスト。
現在、大磯町観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。テレビ・ラジオにも多数出演。昨年(2020年)1月には、初の小説作品『ホワイト・ライオン』(幻冬舎)を上梓し、各種メディアで取り上げられる。同年3月、東洋経済オンラインに執筆した湘南モノレールの取材記事(※)も大ヒット。その後、コロナ禍の中「湘南モノレール全線開通50周年記念誌」の執筆・編集に取り組んでいる。
※開業50年「湘南モノレール」なぜ住宅街を爆走?「懸垂式」アピール狙い大阪万博の年に開通
https://toyokeizai.net/articles/-/334089
現在、大磯町観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。テレビ・ラジオにも多数出演。昨年(2020年)1月には、初の小説作品『ホワイト・ライオン』(幻冬舎)を上梓し、各種メディアで取り上げられる。同年3月、東洋経済オンラインに執筆した湘南モノレールの取材記事(※)も大ヒット。その後、コロナ禍の中「湘南モノレール全線開通50周年記念誌」の執筆・編集に取り組んでいる。
※開業50年「湘南モノレール」なぜ住宅街を爆走?「懸垂式」アピール狙い大阪万博の年に開通
https://toyokeizai.net/articles/-/334089
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